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新戦力マイアにかかった金額を超える条件を要求していたと説明
シーズン再開後、日本代表MF久保建英は多くの試合で高いパフォーマンスを示している。レアル・マドリードからマジョルカへ期限付き移籍している若武者が、来季どこでプレーすることになるかという問題は、すでに日本のみならず、世界的な関心事だ。そうした状況もあり、かつて久保の“再獲得”に失敗したバルセロナの育成責任者が、当時の交渉を振り返っている。まだ19歳という年齢であり、今後への期待が大きく膨らむ一方だが、バルセロナにとって、これは歓迎できない流れかもしれない。久保はもともとバルセロナの下部組織で育ったものの、FIFAが年齢制限を設ける国際ルール違反を指摘し、スペイン国内での試合出場ができなくなり、2015年に日本へ帰国。Jリーグでプレーしたのち、18歳になるとバルサの宿敵レアル・マドリードと契約を結び、欧州復帰を果たした。
当時はバルサも久保の獲得に動いたが、最終的に久保はレアルを選択。宿敵へ移籍した久保が活躍を続ければ、「なぜ、自分たちが育てた選手を再獲得しなかったのか」という批判は免れない。
そうした流れが強まっているのか、バルセロナの育成責任者であり、バルサBや女子チームなども統括するシャビエル・ビラジョアナ氏が、地元ラジオ局「カタルーニャ・ラジオ」の番組「Tot Costa」で、当時の久保の要求額がバルサには支払えないものだったと説明したという。スペイン紙「ムンド・デポルティーボ」が詳細を報じている。
現地時間13日、バルセロナはブラジルのサンパウロからFWグスタボ・マイアを450万ユーロ(約5億5000万円)で獲得。この日、取材に応じたビラジョアナ氏は、「(久保は)グスタボ・マイアの獲得にかかった450万ユーロ以上を要求してきた。条件、期間、金額も合わなかった」と説明している。
当時、バルサは久保に対してBチームでプレーすることに加え、年俸25万ユーロ(約3000万円)を提示していたといわれる。しかし、「ムンド・デポルティーボ」によると久保は5年契約で年俸100万ユーロ(約1億2200万円)を要求し、2年目のシーズンにはトップチームに所属することを求めたという。そして最終的には、久保の要求に応える契約を準備したレアル・マドリードへ移籍していった。
久保がピッチ上で輝きを増し、活躍をするたびに、バルセロナでは彼の放出を嘆く声が聞かれるだろう。そして、そのたびにクラブは、この当時の話を持ち出し、説明に追われることになりそうだ。