「クレイジージャーニー」1年半ぶり特番で復活決定!

独自の目線や強いこだわりを持って国内外を巡る人々(=クレイジージャーニー)の旅やMC陣とのトークなどが人気を博した「クレイジージャーニー」だが、番組演出の一部が問題視された結果、2019年10月にレギュラー放送の終了が告知された。このたび約1年半ぶりの放送に際して、TBSは「番組としては、制作体制や情報共有の在り方など番組に内在した問題点を洗い出し、抜本的な見直しと議論を重ねました。その結果、制作過程の適正化及び再発防止に一定の道筋がついたと判断し、今回、特別番組の形で放送することを決定いたしました」との見解を発表している。

先日収録が行われ、MCの3人が再び集結した。出演者とスタッフが密にコミュニケーションを取りながら、より魅力的な番組を目指していくという。

松本人志
収録が始まってみると、そんなにブランクを感じない気がしました。我々が知るはずのなかったような情報が、今回もたくさん知れました。本番前にTBSの方が挨拶に来られて、メロンを持ってきてくださったんです。「いろいろとご迷惑おかけしました」と。メロンぐらいでは済まない……と思ったりしながら(笑)。結果よければすべてよしということでございます。
設楽統
収録前日は少しドキドキしたんです。どういう感じだったっけなと思ったりして。でも確かに松本さんがおっしゃるように、収録が始まったら、「この感じで先週も撮っていたな」と思うくらい、自然でした。久しぶりで楽しかったですし、「あ、そうだ、『クレイジージャーニー』のスタジオって寒かったんだ」と思い出しました(笑)。でもそれが懐かしくて、楽しかったです。ぜひまたやりたいです!
小池栄子

楽しかったです。この番組はジャーニーたちに支えられていた番組なんだなと再認識しました。また松本さんと設楽さんとこうやって集まって番組をやらせていただけてすごく楽しかったので、視聴者の方にもぜひ応援していただきたいです!

 お笑いコンビ・ダウンタウンの松本人志、バナナマンの設楽統、女優の小池栄子がMCを務めるTBS系バラエティー番組『クレイジージャーニー』(19日放送 後9:00)。これまで、番組最多17回の出演を誇る丸山ゴンザレスがインタビューに応じた。

丸山はスラム街やドラッグ、ギャングなどの実態を追い続けているが、今回、番組が同行取材したのは「大麻合法化の光と闇」。各国における娯楽用大麻の合法化は人々にどんな影響を及ぼしているのか。アメリカ・カリフォルニア州とカナダを訪ね、その最前線の現場にグイグイと迫っていく。まさに丸山の取材旅でなくては見ることのできない、生々しい映像の数々。取材は2019年8月に行われ、その後の現地の様子についても番組で紹介される。

――今はコロナ禍で海外取材が難しい状況ですが、どのように過ごしていますか?

取材に出たい気持ちはもちろんありますが、置かれた場所で最大のパフォーマンスを発揮するというのが僕のスタンス。なので、今の日本でできることとして、これまであまり深堀りしていなかった日本の裏社会を取材しています。YouTubeチャンネル「丸山ゴンザレスの裏社会ジャーニー」を開設し、発信するというのが、この1年数ヶ月の主な活動ですね。他にもいろいろやっているので、退屈しないというか、けっこう大変です。日本の裏社会も興味深くて、先々海外に出た時の深い取材につなげられたらと思っています。僕は物書きなので、いろいろな情報を集めて自分の中でつなげていくんです。人から聞いた話やツイッターに上がる断片的な情報なんかをつなげていくと、現象として仮説が立つんですね。その仮説を元に現地に確認に行くというのが僕の取材の進め方。今は仮説がいっぱいあって、早く確認したいです。

――今回の(海外での)大麻合法化に関する取材旅も衝撃的ですね?

長年フィールドワークにしてきた大麻ビジネスが中心です。一方で、大麻以外のハードドラッグを過剰摂取して死亡する人が多いという事実もあり、そんな違法薬物を摂取する場所をあえて設けることで死者を減らそうというハームリダクション(被害の軽減)の取り組みが北米で拡大しているので、それも取材しています。合法化によって進む大麻ビジネス、それに対してハードドラッグの扱いはどうなのか。そこを二項対立で取材しようと思いました。取材したのは2年近く前なので、すぐに出していたらもっとセンセーショナルだったろうなとは思います。それでも今、この内容がそんなに古いと感じないということは、言い方を変えれば、この問題に対して世の中が足踏みしてしまっているということでしょうね。カナダの薬物使用室なんかの衝撃的な映像もあって、きっと見た方それぞれの受けとめ方があると思います。僕は皆さんの価値観が揺さぶられたらいいなと思っています。

――久しぶりのスタジオ収録を終えての感想は?

MCの皆さんが前のめりに質問してくる感覚が久しぶりだなって。あの3人、特に松本さんの視点はちょっと普通じゃないし、3人ともやっぱり独自の見方があるから、自分が取材してきたものをどの角度から聞いてくるんだろうって、それがやや怖い。ビビってるって意味じゃないけど、怖いけどそれはそれで楽しみで。久しぶりに「ああ、この感じだな」って思いました。僕自身、裏社会の取材や物書きの活動で気をつけているのが、好奇心を枯らさないことです。年を重ねたり、いろんなことをしたりしていくなかで、どうしても好奇心って枯れやすいんですよね。でも、3人がすごい興味を持って前のめりになってくれるので、僕としても驚きと喜びがあります。

――番組が同行する取材旅はどのように行われるんですか?

基本的に、こちらが調べたり考えたりして仮説を立てた取材案件に、番組が同行しています。現地で何が撮れるかもわからないのに予算をつけて動く『クレイジージャーニー』ってすごいですよね。実際、収穫がイマイチでもそのまま放送してますから(笑)。たまに番組の同行取材が終わった後、僕だけ残ってひとりで取材を続けることもあります。そういう時も、そこで撮影した映像を後から提供することになりますけど…。そんな感じで何年か一緒にやってきましたが、一昨年に取材したものが今回放送できるのは本当に良かったです。

――ゴンザレスさんは、どんな現場でも溶け込み感が半端じゃないですね?

日本で起こっていることは海外でも起こっているし、僕らが考えていることは海外の人も考えている。どんなことも地続きだと僕は思っています。スラムに住んでいる人が特殊だとも思わない。向こうにしたら、僕が自分たちの日常にふらっと入り込んできた変なおっちゃんですから。フラットに接した方が向こうも構えないから、リアルな日常が垣間見られるんだと思います。取材に限らず、日頃からいろいろなことを特別視しないようにはしています。

――危険地帯の取材で、ここから先はヤバイ、ヤバくないの判断基準はあるんですか? 番組でもたまに走って逃げる映像がありますが。

走って逃げることはしょっちゅうあって、あれぐらいはトラブルのうちには入りません。「ヤバイの基準はありますか?」って聞かれて、明確に答えられるヤツがいたら、そいつこそ一番命を落としやすいんじゃないかな。どんな時も、その場その場の判断が絶対に必要だし、そうやって取材を続けて来て今こうして生きてるんだから、それが正解でしょ?ぐらいの気持ちです。こだわりを捨てること。こだわると死ぬと思ってます。

――これまで番組が同行した取材旅で、特に思い出深いものは?

バックヤードも含め、思い出深いものは多いですね。一番ヤバかったのはメキシコの麻薬戦争。ギャングたちの麻薬カルテルの取材です。僕的にもテレビ的にも限界だったと思うし、もう1回やれと言われても僕は無理!『クレイジージャーニー』がレギュラー放送になって1発目(2015年4月)にやったルーマニアのマンホールタウンも面白かったですね。その年の正月に初めて単発で番組が放送されて、スタッフから「これからレギュラーになるんで、どこか行く予定ありますか?」って聞かれて「ルーマニアに行こうと思ってます」って話をしたことを覚えています。ずいぶん前からマンホールタウンの存在は知ってたんだけど、海外のニュースサイトの1枚の写真を見て、行きたくてしょうがなくなっていた時期で。人間の暮らしって、食べて、寝て、友達と会話して、トイレ行って…、要素はみんな一緒なのに、住む場所が違うだけでこんなに興味をそそられるものになるんだって思いました。

――ところで、ゴンザレスさんはなぜ危険地帯を取材するんですか?

人の知らないことを知るのが面白いんです。表側には出てこない物事に対する単純な好奇心がベースですね。実は、自分の中では裏とか表とかあまり関係がなくて、そこにいる人はどんな暮らしをしていて、モノの品質や流通システムはどうなっているか、誰が儲けているのかといった仕組みを理解したいというのが一番。普通のビジネス取材なんかとあまり違わないんじゃないかな。だから、現地での質問も「在庫はどれぐらい?」「返品は?」「品質保証は?」みたいなことになっちゃう。違法なことをして稼いでいる人に「悪いと思わないんですか?」って聞いても、あまり意味はないしね。なんなら正義って一番厄介。もちろん僕の取材対象は、社会問題や環境問題、政治…いろいろな背景を抱えていますが、それをどうにかしようとか、使命感に燃えているわけでもなく、構造を知りたいんです。自分が興味を持ったことを取材して発信しているだけですが、今もこの番組を見た方からいろいろ言っていただけるので、皆さんに関心を持っていただけているんだなと思っています。

5月19日(水)放送の『クレイジージャーニー』ゴールデン2時間スペシャル(TBS系 後9・00~10・57)に出演する奇界遺産フォトグラファー・佐藤健寿のインタビューが到着した。

この番組は、独自の目線や強いこだわりを持って、世界や日本を巡る人々(=クレイジージャーニー)がスタジオに登場し、“その人だから話せる”“その人しか知らない”常人離れした自身の体験談を語り、さらにクレイジージャーニーの新たな旅に番組が同行して「自分じゃ絶対行かないけど、見てみたい!」といったエリアにも潜入し、めったに見ることのできない世界を知ることができるバラエティ。

今回、登場するクレイジージャーニーは、奇界遺産フォトグラファーの佐藤健寿と危険地帯ジャーナリストの丸山ゴンザレス。佐藤はこれまで12回、丸山は最多の17回出演している。

佐藤は、世界中の奇妙で不思議な風景や風習を撮影しているフォトグラファー。今回番組が同行したのは、アメリカ・ネバダ州のブラックロック砂漠で開催される世界最大級の奇妙なイベント「バーニングマン」の撮影旅。

渋谷区ほどもある広大な会場に巨大アートがいくつも展示され、世界中から8万人が集まって架空の町を作り9日間生活するという、想像を超えたこのお祭り。砂嵐が舞う中、自転車に乗ってカメラを構える佐藤の姿もまた、アートの一部のように決まっている。そんな貴重な撮影旅の様子から、イベントのクライマックスを捉えた見事な1枚まで、まさに番組ならではの見応えのある内容となっている。なお、この取材旅は2019年8月に行われた。

奇界遺産フォトグラファー・佐藤健寿 インタビュー
◆佐藤さんは世界中を巡る写真家ですが、コロナ禍で生活はどのように変わりましたか?

1年のうちトータルで3~4か月は海外という生活が10年ぐらい続いていましたが、昨年2月にサウジアラビアから帰って来てから、この状況ですからね。海外に1年以上行かないのは、この20年で初めてです。自分が好きで行くわけですが、仕事でもあるので、常に追われている感覚があったんです。だからコロナ禍で強制的にそれができなくなったのは、ちょっと新鮮でした。この機会に、それまでできなかった本作りの準備をしたり、歯医者に行ったり、いろいろ落ち着いてできるなと。思えば10年以上、人間らしいことをしていなかったので(笑)。
でも、半年たってもコロナの収束が見えなくて、さすがにどこでもいいから外に出たいなって思いましたね。それで、家でできる原稿書きをビジネスホテルに行ってやって、自分の中に無理やりアウェイ感を出したり(笑)。写真集「奇界遺産3」も無事出来上がりまして、これには『クレイジージャーニー』が同行してくれた場所もたくさん入っています。不思議なことに、今思い出すのは撮影したすごいモノ(奇界遺産)よりも、泊まったモーテルのこととかちょっとしたことなんですよね。そういう何げない一つひとつがすごく懐かしい。もちろんコロナが収束したら、行きたいところがたくさんあります。

◆今回、番組が同行した奇妙なイベント「バーニングマン」のことを教えてください。

放送を見ていただくと分かると思いますが、どんなイベントかを説明するのがすごく難しいんです。アート作品を作るクリエーターもいれば、会場でキャンプ生活を楽しむ人もいる。バーニングマンは商業的に利用されることを拒否しているので、実は取材自体がとても難しい。今回、テレビの取材許可をもらうためにスタッフが何度も粘り強く交渉して、ようやくOKになったようです。恐らく、あの広大な会場全体の雰囲気をここまでまんべんなく収めたのは初めてではないでしょうか。なので、その空気感をぜひ感じてもらいたいですね。貴重な映像です!
取材したのは一昨年で、僕自身も撮影していてすごく楽しかったし、面白い旅だったんですよ。だから今回放送できることになってうれしいです。

◆バーニングマンの前にエリア51にも行かれていますね。UFOで有名になったアメリカの秘密軍事施設のエリア51は、佐藤さんが奇妙なモノを撮影するきっかけになった場所ですね。

そうです。子供の頃、矢追純一さんのUFO特番とかを見て、何なんだろうと思ってました。アメリカ留学していた時に「何でもいいからアメリカの州を撮影しなさい」という課題が出て、ふとそのことを思い出したんです。当時サンフランシスコに住んでいたので、エリア51があるネバダ州は近いから行ってみたら、すごく面白くて。そこからですね、こういう撮影を始めたのは。“子供の頃に気になっていたシリーズ”みたいな感じで、その翌年には南米でナスカの地上絵を撮って、その翌年にはヒマラヤには雪男がいたなと思ってネパールへ。そういう場所に行って話を聞くのも面白いし、写真を撮るのも面白い。それを続けていたら本になって、こういうテレビの仕事にもつながりました。自分がただ好きでやっていることがまさか仕事になるなんて思わなかったし、仕事になったら今度は奇妙なモノを追いかけることが後に引けなくなってしまった(笑)。それが正直なところなので、なんでこんなことが仕事になっているんだろう? がいまだにあります。

◆佐藤さんの撮影旅の報告を待っている人は多いと思います。撮った作品を『クレイジージャーニー』で世の中に出すことで、メッセージしたいことはありますか?

周りからも、この番組をまた見たいとすごく言われます。僕に言われてもどうしようもないんですが…。自分では何かをメッセージしたいとか難しいことは別になくて、例えばエリア51がUFO特番などで取り上げられるように、僕の取材対象はマニアのものだったりするわけです。あるいは真面目なドキュメンタリー番組としても成立すると思います。それを松本人志さんのように何でもお笑いに変換してしまう人のフィルターを通してテレビで見せるって、すごく面白いなって。MCの3人(松本人志、設楽統、小池栄子)が本当に面白いので、あの方たちに報告できることがありがたいというか、ぜいたくなフォーマットだなとあらためて思っています。だから撮影しながらたまに「これ見て、松本さんなんて言うかな」って考えることもあります。今回もバーニングマンのクライマックスの場面で、松本さんが思ってもいない反応をしてくれました!

◆佐藤さんの撮影旅は、企画から撮影までどんな感じで行われるんですか?

他の人もそうだと思いますが、旅の始まりは「ここに行こうと思っています」と、企画をスタッフに伝えるところからです。番組側から提案されたものをやるなら、それは僕である必要はないので。日本からは番組ディレクターと行って、現地でコーディネーターが加わることもあります。英語圏は大丈夫ですが、中国やエチオピアの奥地などでの取材となると、現地の言葉しか通じないこともよくあるから、通訳してくれるガイドが複数入ることも珍しくないですね。現地では僕が撮りたいものを撮って、ディレクターは後ろから着いてきてくれる感じなので、ほぼドキュメンタリーの撮影と同じ。ただ、今回も僕がカップラーメンを食べているところを撮影していましたが、「なんでこれを撮ってるんだろう?」と思うことは毎回あります(笑)。

◆寝坊する佐藤さんの姿もたびたび。あれはどのように…?

特に何とも思わないです。昔からの仕事関係者は(朝が苦手なことを)知っているので。ただ、番組でそれが公になったことで、僕が遅刻するとみんなが喜ぶという謎の現象が起きてます(笑)。要は旅先で自分のペースを乱さないことを大事にしているんです。テレビの同行取材があるとどうしても朝早くなるのは分かってるんだけど、一人で旅をしていたら起こされることはないですから。ついシブシブになっちゃうんですよね。

◆これまで番組が同行した中で、思い出深い撮影旅は?

たくさんありますが、一つはアメリカの死体農場。反響もすごく大きかったです。腐臭がすごくて、生臭いとかいうレベルのものじゃなくて、もしも今ここでその匂いがしたら、間違いなく何かとんでもなくまずいことが起こってるぞと本能的に感じるような。取材が終わって4人で車に乗りましたが、匂いを消そうと3人が紙タバコを吸って、それでも消えなくて…。あの死体農場をまさかテレビで流せるとは思っていなかったんですよね。だいたい僕が撮影するものって、テレビ局側が隠そうとするものが多いんです。「別にそこは見せても大丈夫じゃないですか?」って言うことがよくあるんだけど、この番組はまったく逆で、「こんなに見せちゃって大丈夫ですか?」ってこっちが心配して聞いてますから。その辺の線引きがすごい! そこもいいですよね。
台湾のお葬式もシュールで印象深いです。ただ、僕らにとっては奇異に映るものも、その土地においては当たり前のことなんですよね。撮影していると、そんなふうに“普通”が揺らぐのがすごく面白い。突き詰めれば「普通ってないよな」と思うし、変な偏見はなくなります。一方で、多くの人が驚いたり、引いちゃったりするようなモノも、僕は「どこかで見たな」「あれと似てるな」って全部が相対化されていく感じがあります。だからこそ感覚がマヒしないように、自分の中で新鮮さを保つ努力は必要です。そういう意味でも、MCの松本さんはすごいなと思います。どんなものに対しても、全く違う視点から面白さを無限に掘り起こしていきますからね。

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