嵐の大野智が、新しいリーダー像のお手本である4つのポイント

突如発表された嵐の2020年活動休止のニュースは、日本中に大きな衝撃をあたえました。

NHKも大相撲初場所中にニュース速報を流すほどのディープインパクト。ですが、活動休止のひきがねとなったリーダー大野智さんへの批判は出てきません。人事・戦略コンサルタントの筆者としては、ここに注目してもらいたいのです。

大野さんは、いわゆるグイグイ引っ張っていくような従来型のグループリーダーではありません。リーダーとしてあまり前に出てこないので、ひょっとしたら存在感が薄いと映るかもしれませんが、それは大いなる誤解です。

嵐の大野リーダーこそ、これからの時代のお手本なのです。もちろんこの極意は、アイドルグループに限った話ではありません。普通に働くあなたにもピッタリなリーダー像です。余計な軋轢(あつれき)も生まず、メンバーも育ち、成果も上がります。早速、解説します。

従来型のリーダーはメンバーの個性を殺すことも
従来型の企業のリーダーは熱く、ビジョンを描き、ぐいぐい引っ張るという「自ら突っ走る系」です。一方、嵐の大野さんは静かで、空気を読んで、出る時は出るという「応援される系」です。

ぐいぐい引っ張る系の場合、リーダーが正解で絶対的な存在です。ゆえに、意見が一致しない、ペースが合わないメンバーを説得して、リーダーのやり方やペースに合わせてもらうように働きかけてまとめる必要があります。これは労力がかかり、軋轢も生じやすいのです。今のご時世、一歩間違うとパワハラととられかねないので危険です。

チームの維持も時間が経つにつれ、綻(ほころ)びが生じやすくなります。当初はリーダーのビジョンや方向性に同意しても、メンバーも成長するに従い、リーダーの方向とは合わないメンバーも出てきます。ゆえに、結束力が弱くなりがちです。

リーダーはメンバーたちを振り向かせるため、無意のうちにマウンティングしてしまい、結果としてメンバーの個性は伸びにくい。チームのパフォーマンスが上がらない、メンバー離脱など、リーダーが力を入れれば入れるほどチームは壊れていきかねないのです。

メンバーをリーダーの型にはめる時代は終わりました。

今のご時世、多様性を受け止め、尊重し、個々人の持ち味を活かすことでチームを運営する、フラットな関係が求められます。人がついてくる、応援される人がこれからのリーダーなのです。そこでは静かなリーダーシップがキーになります。

実際、大野さんは嵐のメンバー誰もがオリジナルで主役を張れるようチームを成長させるとともに、グループの魅力を18年たっても広げ続けています。このことは、ファンならずとも実感していることでしょう。早速、その4つのポイントを解説します。

大野君型リーダーになる! 4つのポイント
ビジネスシーン―ミーティング
※画像はイメージです(以下同じ)

1:本業で秀でたスキルを持つ

大野さんは、「歌がうまいジャニーズラキング」的な複数のネットアンケートで1位や2位に選ばれています。また、ダンスの腕前も、「無重力ダンス」と言われ、ジャニーズでもトップクラス。

ドラマでも、役になりきる演技力に定評があります。

そう、歌って踊れ演技ができるというアイドルの必須スキルで一目置かれる実力があるのです。昨今は、「仕事ができないけど課長だから言うことを聞け!」と言っても部下は動いてはくれない時代です。

本業面で周りから認められないとプロフェッショナルのメンバーをリードすることはできません。まず、本業面で一定以上の評価を勝ち取ることが最初です。変に熱く関わる手間暇をなくし、まずは一人前以上に仕事ができるようになりましょう。

2:趣味の腕がプロレベル

また、大野さんはアートの才能を持っています。個展を開き、草間彌生さんや横尾忠則さんなど世界的なアーティストからも認められています。

本業面以外は何もないのは寂しい限り。趣味の世界で一目置かれることで人間の幅が出るのです。あなたも、1つで良いので、何か好きなことに没頭しましょう。

「空気と役割を読む力」「穏やかな風になる」
3:空気と役割を読む力

大野さんはバラエティなどであまりガンガン前に行きませんが、口を開けばウケるコメントを一言。難しいオチなどもさらっとこなします。

爪痕を残すことを意識するとどうしても自分のことばかりに意識がいくため、近視眼的になります。常に力一杯なので余計なエネルギーも使います。他のメンバーと話す内容やタイミングが被れば余計な軋轢が生じるでしょう。

まずはメンバー1人ひとりのキャラを熟知し、流れをみることに集中します。するとメンバーの良さを引き出すタイミングがわかってきます。

こうすることで自分に振られるタイミングも読めるので、コメントを準備することができ、心と時間の余裕が生まれます。コツは意識を自分本体と離し、全体を俯瞰することです。自分本体も冷静にひとつのキャラとしてみることで、的確に空気とその場の役割が見えるようになります。

4:ムードメーカーでなく穏やかな風になる

無理にムードメーカーとして盛り上げる必要はありません。疲れます。静かに穏やかな空気が流れるくらいのスタンスでちょうどいいのです。

重要なのは相手のことを何でも受け入れようとすることです。人は命令する人には歯向かいますが、受け入れてくれる人だと逆にこちらが動こうというスタンスに変わるのです。

リーダーとして「何かいいこと言おう」「何かやろう」と肩に力を入れるのではなく、逆に力を抜いて、全てを受け止め、受け入れる方向で接しましょう。意識すれば、簡単にできるようになるので、ぜひ、一度やってみてください。

静かで応援されるリーダーシップは、結果的にあなたとチームの生産性をあげることにもつながります。責任ある立場を任せれ、悩んだときは大野君のリーダースタイルを真似してみることをおすすめします。

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