“保有元”レアルの指揮官も評価 0-2で敗れるも「素晴らしいプレーをしていた」
マジョルカの日本代表MF久保建英は現地時間24日、スペインのリーガ・エスパニョーラ第31節レアル・マドリード戦に先発フル出場したものの、ゴールには絡めずチームも0-2と敗れた。しかしスペイン紙「AS」によると、レアルのジネディーヌ・ジダン監督が試合後、久保について納得の評価を与えたと伝えている。この日2トップの一角に入った久保は、スペイン代表DFセルヒオ・ラモスとフランス代表DFラファエル・ヴァランのマークを受ける形となった。前半19分にブラジル代表FWヴィニシウス・ジュニオールの先制ゴールで優位に立ったレアルが冷静に試合を運ぶなかで、久保はボールを持てば局面を打開しようと腐心。同22分にはゴールまで27メートルの位置から直接FKを放ち、ラモスの直接FK弾によって2点ビハインドとなった後半17分には得意のドリブルからドイツ代表MFトニ・クロース、ラモス、フランス代表DFフェルランド・メンディを次々とかわす場面もあった。
スコアは両チームの力量差がくっきりと表れたものとなったが、ジダン監督は久保への観察も怠っていなかったようだ。試合後の会見で、このように話している。
「彼は素晴らしいプレーをしていた。自分のプレースタイルを知っているし、ここで再びその能力を示してくれた。彼はとても鍛え上げられているし、常にゴールへと向かっている。彼の試合は私を驚かせることはない。ただ我々の懸念と集中していることは、今いる選手たちだけどね」
現時点でレアルに在籍している選手が最優先と語った一方で、これくらいのプレーは久保ならできると捉えているようだ。ジダン監督の期待値の大きさは、久保にとって2度目のレアル戦でも変わらないものだったようだ。
完封負けを喫したチームのアタッカーとしては、異例の評価といってもいいかもしれない。
マジョルカの久保建英は、現地時間6月24日に敵地で行なわれたラ・リーガ第31節のレアル・マドリー戦に7試合連続の先発出場を果たした。
チームは19分にヴィニシウス・ジュニオールに先制点を許すと、56分にもセルヒオ・ラモスにFKを叩き込まれて失点。0-2で敗れたものの、自身のレンタル元のマドリーを相手に、久保は小さくない存在感を放った。
落ち着いたボールキープで攻撃のリズムを作り出し、62分にはトニ・クロース、セルヒオ・ラモス、フェルラン・メンディの3人をごぼう抜きして、右足でシュートを放ってみせた。
現地メディアも高い評価を与えている。
「クボは素晴らしい印象を残した」と綴った『As』紙は、採点で最高点の「3点」を与えた。マジョルカでは好セーブを連発したGKマノロ・レイナ、マドリーではともにゴールを挙げたヴィニシウスとS・ラモスの、計4人だけがこの点数だった。
同じく全国紙の『Marca』は、S・ラモスが両チーム唯一の3点で、久保はチームメイト3人とともに2点。「クボにはパーソナリティーと野心があり、これは代えが利かないものだ」と綴っている。
首位チームを相手に、上々のパフォーマンスを見せた久保。次節、27日に開催されるアスレティック・ビルバオ戦では今シーズン4点目に期待したいところだ。
欧州・海外サッカーニュース】レアル・マドリー(ラ・リーガ)指揮官ジネディーヌ・ジダンが、マジョルカ(同)戦勝利後にコメントを発した。自チームからレンタル中の久保建英についても称賛している。
レアル・マドリー指揮官ジネディーヌ・ジダンが、マジョルカにレンタル中の教え子久保建英について言及した。
ラ・リーガ第31節、レアル・マドリーvsマジョルカはヴィニシウス・ジュニオール、セルヒオ・ラモスのゴールにより、2-0で決着した。勝ち点3を奪取したものの、ジダン監督は試合後、「まだ何も勝ち取ったわけではない」と気を引き締めた。
「この試合ではまだ輝きを欠いていた部分があったと思う。もっとコンパクトな布陣を保ち、崩すためのアイデアを実行する必要がある。だが短期間で4試合を消化した現状、その中で勝ち点3を手にした事実が何よりも重要だ。今はプラス要素に焦点を当てるべきだね」
また、この試合では構想外になっているともうわさされたギャレス・ベイルを先発で起用した、その理由については「彼は重要なプレーヤーであり、それをピッチ上で示してきた。チームにとってはクオリティを保ち、ダイナミクスの変化を最小限にさせるプレーヤーがピッチに立つべきだということ。ギャレスはそれができる選手だ」と語っている。
そして、マジョルカにレンタル中の久保建英については「もちろん彼がどんな選手かよく知っている。今日の試合で彼は再び才能を示したね。彼の前には大きな未来が待っている」と日本代表MFに賛辞のコメントを口にした。
レアル・マドリーは今季、久保を1年間のレンタルでマジョルカに貸し出した。今やマジョルカの攻撃をけん引する存在となった19歳について、直接対決を経て指揮官ジダンも一目置いている模様だ。